結婚で人生逆転した従姉の男の選び方が衝撃的だった。
一つ上の従姉は才色兼備だが素行が悪かった。
同じ中高一貫に行ったから噂はよく耳に入ってきたんだけど、
彼女は中1から繁華街に入り浸り、お水系の女性と遊び歩いたり
成人男性とデートしてたらしい。
高2になって生徒指導部に呼ばれたかと思ったら
翌々日には退学。
援助がバレたと噂になっていたので本人に聞いたら、
「まあお金は沢山貰ってたけどね」とあっさり肯定。
その後彼女はずっとフリーター。
彼女の両親含む親戚一同から腫れ物扱いされ、
私は関わることを親に禁止された。
従姉との交流が再開したのは彼女が25で結婚した時。
相手は同い年のサラリーマンで、学歴も勤め先も外見もパッとしない。
破天荒で華やかな従姉とは不釣合で、
長くは続かないだろうと言われていた。
どうしてその人を選んだのか私も不思議で聞いてみたら、
「男らしくて私を大事にしてくれるから。」
と言っていた
そう言われても当時は全くピンとこなかった。
それから五年、従姉夫婦は今でもとても仲が良い。
従姉はずっと専業主婦で今は一児の母。
従姉夫は副業OKな外資系に転職し、自分でも起業して
かなり稼いでいるらしい。
従姉も夫の稼ぎを元手に投資で資産を増やし、
オリンピックが終わったら家を買うつもりでいる。
二人とも忙しいが、毎月子供を預けて二人きりのデートを
欠かさない。
私はと言えば未だに独身。
従姉を見習って男性を選んでみるものの、
優しいと思ったら釣った魚に餌をやらないタイプだったり、
男らしいと思ったら我が強いだけだったり。
ついに今年で30になってしまうので、焦って従姉にアドバイスを求めたら
呆れながらも色々教えてくれた
まず驚いたのは、従姉の言う「男らしい」「大事にしてくれる」
の基準がそこらの女性と全く違ったこと。
「男らしい」とは、向上心があって責任感が強いこと。
「大事にしてくれる」とは、忠誠心があること。
向上心があるから努力を続け、責任感があるから大黒柱として
家族を養おうとする。
忠誠心があるから従姉の些細な言葉にも耳を傾け、
従姉のために一生懸命考え、対話してくれる。
そういう人だからこそ、もし一時的に挫折したとしても
立ち直れると信じられる。
強く見せるだけの男らしさや、言うことを聞いてくれるだけの
優しさには価値がないと言い切った。
次に驚いたのは、彼女がその価値観を十代の不純交友から築いたこと。
金で女を買う男やダメ男に貢がされる女を観察し、
ダメ人間の傾向をプロファイルするための材料を集めていたらしい。
そして最大の衝撃は彼女が結婚するまで未経験だったこと。
元々性的なことが嫌いで、援助はしていたけど
本当にデートするだけだった。
女にとっては痛くてハイリスクな行為だから、
金や一時の好意と引き換えにするには割に合わないと
考えていたらしい。
ただ結婚するまで未経験でいる信念はなかったそうなので
結果論ではあるけれど。
従姉曰く愛する妻の唯一の男である優越感があるだけで、
夫の献身と十分に釣り合うんだそう。
そんな選び方じゃつまらなくないか?他の人と付き合いたくならないのか?
と尋ねて返ってきた答えが以下。
「私は身を危険に晒してスリルを味わってきた。
美しい顔も鏡を見ればそこにある。」
「私の得られなかった優しさや向上心を持っている夫は、
間違いなく私の宝物。」
「手に入れた宝物が曇らないよう、磨くのに忙しくて
余所見する暇なんてない。」
色々衝撃的だったし、従姉の破天荒な行動の裏にある考えが聞けて
面白かった。
散々落ちぶれたと周りに言われてたけど、
やはり従姉は昔のまま才色兼備だった。
でも人生経験が違いすぎてあまり参考に出来そうにないのが残念。
まあ書いた内容だけ読んでも伝わらなくて仕方ないと思う。
従姉は昔から本当に綺麗で、素行のせいか同級生の女子からは
嫌われてたらしいけど、
後輩や男子生徒の隠れファンは沢山いた。
小学生の時の全国模試ではいつも50位以内で、
中学以降叔従姉が勉強しないって叔母は困ってたけど
後になって思い返してみれば当時毎週トリートメントしに美容室通ってたり、私にホテルのケーキバイキング奢ってくれたり、
羽振り良かったんだなぁって思うけどね。