高校の時クラスに1人変わった奴がいて、
いじめや暴力はしないが
集団行動できなくて誰にも心開かない感じのやつだった。
みんな少し腫れ物に触るようにそいつと接してて、
悪口言われることも
多かったんだけど、クラスに明るくておしゃべりで
みんなの人気者タイプの女の子がいて、
その子だけがそいつをずっと庇ってた。
結構はっきり物を言うタイプの子だったんで、
なんでそいつのことだけ守るのか当時はずっと疑問だった。
大人になってから衝撃的な真実を知った。
彼女は家庭環境が相当メチャクチャで
正直「よくグレずに育ったな」ってレベル。
うまく人とコミュニケーションがとれず、
小学校では友達ができたことがなかったらしい。
中学に上がったのを機に必死で人に好かれるやり方を
彼女なりに勉強してその結果というか過程で
自分と似たような境遇の人間を見分けられるように
なったらしい。
彼女はその浮いていた例の彼の境遇も
即座に見抜いていたという。
やっぱり彼も家庭環境は複雑で、
出来のいい上の兄弟といつも比べられて
何を頑張っても親に相手にされず家庭で存在を
無視されていたらしい。
自分と似ている彼がみんなに爪弾きにされているのを
見てるのが耐えられなかったんだそう。
いかにも人気者な彼女と嫌われ者の彼が
似た生い立ちだったとは全く気づかなかったし、
似た経験をしても、どうなるかは
人によってここまで差が出たのも衝撃的だった。
あとその2人結婚したのもさらに衝撃的だった。