兄嫁と母は何度か殴り合いの喧嘩をした事がある

兄嫁と母は何度か殴り合いの喧嘩をした事がある。
兄嫁は元ヤン。母も気が強い。
二人とも親しい相手には口が悪い。

兄夫婦は当時うちで同居していて、
家賃+光熱費+αを払う払わないで何度か揉めかけた。
ある時それが口喧嘩に発展し、
売り言葉に買い言葉で怒鳴り合いになったよう。

私と兄はそれぞれ別室にいたので怒声を聞いて
駆けつけると、居間で怒鳴り合う二人を
父は黙って見ていた。

スポンサーリンク

どーすんじゃコレ…と兄はあまり役に立たないので
父に目線で助けを求めると
父はパンパン!と手を叩き
「はいそこまで。言い合いじゃ決着つかん、
殴り合いで決めたろうや」と言った。
母はハッとした顔で「それがええな」と一旦退室。

兄・兄嫁・私が「えっ? えっ?」と
オロオロしているうちに母が武器を手に戻ってきた。
丸めた新聞紙2本。
その片方を兄嫁に渡し、母が兄嫁をポコッと叩く。
父に檄を飛ばされて兄嫁も母をぺしょっと叩く。
そして趣旨を理解したらしい兄嫁とちょっと嬉しそうな母は
振っただけで2つ折れになるへちょい新聞紙の棒でペコポコペコポコ叩きあう。

スポンサーリンク

しばらくしてまた父が手を叩き、「時間切れ! どっちが多く殴った?」
「あっ数えるの忘れた!」
「数えとかないかんかったん!? 先に言ってやー!」
で私が吹き出してしまい、初の殴り合いは終了した。

ちなみに揉めた原因の家賃やらなんやらは
兄嫁→払います! 世話になっとるで払わせてや!
母→受け取らん! 世話なんかついでや! 薄給なんやから二人の貯蓄に回し!
という傍目にはアホっぽい事だった。

母は「あんたらが小さい頃はよくこうして夫婦喧嘩したわー」
と笑い、兄はボソッと「どうりで既視感あると思った」
と呟いていた。
兄嫁はというと、後で
「お義母さん殴れる訳ないやん、お義父さん鬼かと思ったわ…
新聞紙出てこなかったら土下座して謝るとこやった」
とこっそり打ち明けてきた。

今は兄夫婦は新居をかまえ、
私は遠方で就職したので実家は両親の二人暮らし。
時々母が「新聞喧嘩ができなくて寂しい」と電話をよこす。

スポンサーリンク