3年前に俺の子どもを産みたくない!と言って別れた元嫁から 「あなたの子どもができたから戻ってきてほしい」

3年前に俺の子どもを産みたくない!
と言って別れた元嫁から
「あなたの子どもができたから戻ってきてほしい」
と連絡があったよ。

俺の父も母もすでに他界している。
そして父の兄(伯父)は重度の知的障害者でずっと入院していた。
伯父も父の死後しばらくして内臓疾患で他界した。
子供のころから年に何度か両親と伯父のところには面会に行ったり、
盆と正月には家に泊まってた。
伯父は3~5才児がそのまま大人になってしまったよう
な人だったので、おれ自身は
伯父に嫌悪感のようなものは持っていなかった。
父の死後は、母と2人で伯父のところに面会に行っていた。

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母からは、俺の結婚は伯父のことでなかなかできないかもしれない。
理解のある人と付き合うようにしなさい、と言われてた。
母は父との結婚のとき、気にならなかったのか尋ねると、
「(父に)惚れてしまったものはしょうがない、
血筋にいなくても生まれてくる場合もあるし、
生まれたら生まれたで育てていく覚悟はしてた。」
と言ってた。
俺が20歳のとき、母は癌で死んだ。

23歳の時に同い年の元嫁と知り合って、
元嫁には付き合い始めた時から、
伯父のことを伝えていた。それに対して、
元嫁は理解を示してくれて。
元嫁父は公務員で福祉課勤務の人だから
理解ある人だと聞かされていた。

元嫁両親との挨拶の時に、
元嫁父から伯父のことについて質問されたが、
俺も隠すことなく知っていることを話した。
特に嫌味な反応はなく伯父について理解をしてくれているように感じた。
後々、わかったことだが俺の遠縁まで調べていたようだった。
でも結婚は承諾してくれて、俺も元嫁実家が理解のある家族で安心したのと、
元嫁両親に対して尊敬の念さえ抱いていた。

25歳のとき、元嫁と結婚した。
元嫁からは結婚後2年くらいは子供を作らないで、
2人きりの生活を楽しみたいから
避妊をしてほしいと言われ。俺もそれを承諾した。
でもそれは、元嫁両親の要望だったらしく、
2年の間に何らかの理由をつけて離婚させるためだった。
つまり、元嫁父は伯父が障害者だったことが気に入らなくて、
本当は結婚に反対したかったが、立場上反対できず。

結婚は仕方なく承認して、
その後性格の不一致などで離婚させようと
目論んでいたみたいだった。
この事は、元嫁は知らされていなかったみたいだったが、
約1年半の間に離婚したくなるように言いくるめられていたみたい。

最初の結婚記念日を迎えようとしたころから、
元嫁の様子が少しおかしくなり始め、
元嫁両親も俺に冷たくなり始めた。
夜もレスになり始め、なんだかんだ理由をつけては実家に帰るようになった。
俺は倦怠期なのかな?と思い、
自分の元嫁に対する態度や自分の生活を見直すように努めた。

結婚記念日に、元嫁から
「あなたの子供を産むことに抵抗を感じる」と打ち明けられた。
元嫁が言ったことをまとめると
「あなたの血縁者に障害者いることは理解している。
それであなたを嫌いになってはいない。
でもあなたとの間に産まれる子供は障害者になる可能性がある。
私には障害児を育ててゆく自信がない。
産まれた子供とは笑顔で一緒に生活してゆきたい。子供のことで
泣きながら生きてゆくのは耐えられない」といったものだった。

元嫁の訴えにショックはあったが、
俺も産まれてきた自分の子供が障害児だったらと想像すると、元嫁の
気持ちもわからないではないと思った。

実際、伯父が入院していた病院で
いろんなタイプの障害者をみていたし
それでどうしたいのか元嫁に問うと
「ごめんなさい。まだわからない。
ただ自分の気持ちを正直に伝えておきたかった」
と言われた。

それから、何度も子供のことについて話し合った。
羊水検査についても話し合った。これは元嫁も興味を示したが、
母体と子供にリスクがあるということで
結局拒否された。

元嫁側からは他の男性の精子をもらって
子供を作るといった案もあったが、
俺がすごく嫌な反応をして、
「そんなことまでして子供がほしかったら、
施設から赤ちゃんを引き取るか、小梨のほうがいい」と言ったので、
そのことについてはそれ以上言ってこなかった。

答えを出せないままでいることに、
元嫁は元気がなくなっていった。
俺は「あせらず答えを出してゆこう」
と伝えていたが、
「産むのは自分だから、安易な励ましはいらない」と言われた。

結婚記念日から半年くらいして
元嫁が実家に帰ったまま戻ってこなくなった。
電話やメールをしたが
「しばらくそっとしてほしい」という返事だった。

元嫁が実家に帰ってから2週間ほどたった日曜日に、
元嫁両親から呼び出された。
実家に行くと離婚を迫られた。
理由は「娘が憔悴しきっている。
娘を大事にしていない。これ以上娘を任せられない」
と言ったものだった。
元嫁との子供の件について説明すると、
元嫁父から「いいかげん娘の気持ちを察したらどうだ」と言われた。

それは元嫁が離婚を望んでいることかと尋ねると、
「言わんでもわかるだろ!」と一方的に離婚を迫るものだった。
元嫁の姿も見られないし、
あまりに見下した態度に俺も腹が立って、
何とかこいつらにギャフンといわせたい思い、
トイレに席を立ちスマホにボイスレコーダーの
アプリをダウンロードして、再び話し合いに応じた。
そして相手に対して、「つまりなにが言いたいんですか?」
「どういうことですか?」「と言いますと?」と言う
言葉を繰り返し続けた。

業を煮やした元嫁父は、
「はっきり言わんとわからんのか?
おまえみたいな基地○の血を引いた人間に娘を嫁に
やれんと言うとんやが!」

俺「基地○とは誰のことですか?」

元嫁父「お前の死んだ伯父さんやろが!」

俺「俺の伯父さんは○○○(病名)ですが?」

元嫁父「やけんその○○○の伯父さんが基地○や、言うとんやが」

すると元嫁母も「だいたい基地○が親族におるのに、
結婚すること事態がおかしいんよ!あんたらみたいなもんは、
結婚せずにおるんが社会貢献なんよ!」

俺「……それは元嫁も同じ考えですか?」

元嫁父「あたりまえやろが、
あいつは基地○の子供を産みたない言うとったろが!」

俺「……わかりました。私は本当は離婚したくないですが、
お二人がそこまで障害者の伯父を基地○呼ばわりし、
その血筋を持つ私を親族に受け入れたくない、
そして元嫁も障害者の伯父をもつ私の子供を生みたくない、
と言うのであればつらいですが離婚は承諾しましょう」
そう言って録音を止めた。

そして「離婚は承諾しますが、条件があります。
私はあなたたちの発言で非常に傷つきました。しかも障害者の伯父が
いることを知った上で結婚を認めたにもかかわらず、
伯父を基地○呼ばわりして離婚をせまったのですから、
有責はそちらにあります。よって慰謝料500万円を請求します。」

元嫁父「はあ~?頭おかしいんか?慰謝料請求できるんはこっちや!」
元嫁母「やっぱり基地○やわ、頭くるっとるわ!」

録音したさっきの発言を再生しながら、
「これ職場に持っていって皆さんに聞いてもらったら
どうなるでしょうね?」
「障害者の支援団体に持っていっても面白いことになりそうですね。
特に○○県○○の会の人に渡すと、この辺りはにぎやかになるでしょうね」

そういうと元嫁両親は一気に青ざめ、あたふたしながら卑怯者とか、
脅迫じゃないか。警察に訴えるとか言い出したけど、
「かまいませんよ、そうなりゃ裁判で証拠として取り上げられて、
あなたたちの発言は記録として残るでしょうね。」
スマホを触りながら、
「私の要望は変えませんので明日までに準備してください。
一応、データ保全のために、録音データ
を複数の友人にメールで送りました。
(嘘)そのうちの一人は法律関係者です(嘘)」

もう少しやり取りはありましたが、
俺が態度を弱めなかったので、
元嫁両親は500万円の慰謝料を承諾し、翌日に
現金手渡しとなりました。

翌日の月曜日、元嫁父は仕事を休んでいました。
ちゃんと500万円も用意されていて、
念書も準備されていました。
今後、一切元嫁、元嫁家族に近づかないこと、
金銭の要求をしないこと、
録音データを公開しないこと、違反した場合は
500万円を支払う。などが記されていて、
おおむね同意できるものだったので互いに署名捺印しました。

かばんに500万円を入れる時になって、
元嫁母から守銭奴とか孤児の貧乏人がとか言ってきたので、
「あのですね、録音データを公開しないと念書にありますけど、
何の録音データなのかはまったく書かれてないですよね?
だから今からこれをインターネットの流しても、
違反にならないんですよ!」
と言うと。念書を書き直すとか言い出したので、
断固拒否し、元嫁母の耳元で
「切り札のカードはこっちが持っていることは忘れんな!
言葉に気をつけろ」
と脅してやった。

元嫁両親の苦虫を噛み潰したような表情を見て、
溜飲が下がる思いがした。
その後、元嫁を呼び出してもらい、
互いに離婚届に署名して俺がそのまま役所に届けに行った。

元嫁実家から去るとき、
最後に元嫁に「そんなに俺の子供生みたくなかった?」
と聞くと黙って下を向いたままだった。
その時、元嫁はとっくの昔に結論が出ていて、
俺がそれに気が付かなかったんだな~と思うと、
涙が出そうになったので
急いで車に乗り込んだ。

出発しようとすると元嫁が駆け寄ってきて
「こんなことになってごめんなさい。
父と母が失礼なことをしてごめんなさい。
けっしてあなたのことが嫌いになったわけじゃない。
ちゃんとあなたのところに帰れる方法を見つけるから」と言っていた。

俺は感情が高ぶって泣きそうになっていたので、
言ってる意味が理解できず。
「とにかくもうお互いがそれぞれ幸せになったらいいよ。
元気でね。荷物はなるべく今週中に送るから」
と言って急いで車を出した。

帰り、涙が止まらず前が見えなかったので、
路肩に車を停めてひとしきり泣いた。
泣き終わった後、不意に「短けぇ夢だったな~」
とナウシカのクロトワの台詞が出てきて、自分に笑いながら何とか
役所に行って離婚届を提出した。

離婚後、俺はすべてにやる気を失ってしまい、
家族もいないのに働いてもしょうがないやと思って、
仕事も辞めてしまった。
俺のそんな状況を知った高校の同級生が
「思い切って環境を変えろ!うちの会社で求人もあるから、
俺が口を利いてやるから
引っ越してこい」と言ってくれた。でもその時は気力が湧かず
「今はいい」と言って断った。

離婚から1ヶ月くらいたったころ、
元嫁からメールが届いた。
「元気にしてる?」とか「ちゃんとご飯を食べてる?」
とかいうものだった。
俺は、念書を交わしているのでやり取りはできないことを返信すると
「このメールは親には内緒だし、アドレス帳の名前を
女の子の名前にしてるから見られてもわからない」と返ってきた。

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それから、念書に反するが元嫁とのメールの
やり取りをこっそりとするようになった。
日々のたわいも無いことや、
スマホで撮った写真のやり取りとかしていった。
ただ再構築や子供のことについては、
触れてはいけないような気がして避けていた。

元嫁とのメールのやり取りで、少しづつ元気を取り戻していった。
付き合い始めたころの感覚になって行った。
そしてやっぱり元嫁が好きなんだと自覚した。
そして俺は決意して
「やっぱり俺の子供を生んでほしい、無理なら子供が
いないままでも」とメールした。
しかし元嫁からの返事は「ごめんなさい」だった。

俺はすごく落胆した。でも同時にこんな
不毛のやり取りをしても意味がない、
もうすべてを捨ててやり直そうと思い、
引越しを進めてくれた友人に
連絡をして仕事を紹介してもらい引っ越した。
引越し先は飛行機で行く距離
引越しと同時に携帯も解約して、
新しい番号とアドレスは、
一部の親族と俺の離婚理由を知っている一部の友人にのみ教えた。

新しい職場で1年ほどして仕事にも慣れたころ、
友人の後押しもあって×1で
3歳の女の子のいる女性と交際することになった。
彼女の両親も俺の離婚理由をきいて交際を否定することはなかった。
「娘と孫を幸せにしてくれるならどんな人でもいい」と言ってくれた。
何回目かに彼女の娘と会った時、パパと呼ばれた。
どうやら彼女の母が「パパだよ~」と洗脳してくれてたみたい。
それでその日、彼女にプロポーズした。
彼女は俺の奥さんとなって彼女の娘は俺の子供になった。

新しい家族を持って、本当に幸せだと感じていて、
もう元嫁の事なんかすっかり忘れてた。

元嫁と離婚して3年が過ぎた去年の秋口に、
携帯に登録してない番号から着信があった。出てみると元嫁だった。

元嫁は「今どこにいるの?」
「急に連絡が取れなくなったから心配した、ずっと探してた。」
「とても大事な話しがあるから会ってほしい」
と切羽詰った口調で話してくる。
今はもう引っ越していることを告げて、
急には会えないと伝えた。
すると元嫁は「あなたの子供ができたの、
もうすぐ産まれるからもどってきてほしい、両親も説得したから」
と意味不明なことを言い出す。

これはヤバそうな話だと感じた俺は、
今は落ち着いて電話ができる所にいないので1時間ほどして
かけ直してもらうよう頼んで電話を切った。
混乱しながら、とにかく録音をと思い、
通話を録音できるアプリをスマホに入れて、充電ケーブルも用意した。
家で話せる内容じゃないから車で電話することにした。

今嫁が俺の様子に気が付いて声をかけてきたので、
「ちょっと変なことに巻き込まれそう、後でちゃんと説明するから」
と伝えて車に乗り込んだ。

時間通りに元嫁から電話がかかってきた。
さっきより落ち着いていて
俺の都合も考えずに急に電話してきたことを謝ってくれた。

俺が今どこに住んでいるのか聞いてきたので、
とりあえず住んでいる県だけ伝えた。
それで本題の俺の子供ができたとはどういうことか聞いてみた。

元嫁が言うには、結婚してから、
両親に俺の伯父さんのことがあるから、
すぐに子供を作らないようにと言われた。
そのうち結婚を考え直すようにと言われるようになった。
自分も障害児が産まれたら育てる自信がなかったから、
俺に気持ちを打ち明けた。
それで考えた結果、両親も自分も俺も安心して子供を作る方法は、
自分が俺以外で健常者の子供を妊娠するという結論になった。

その方法は俺が拒否したはずだと伝えると、
「わかってるだから離婚した。
結婚してる時にそんなことしたら不倫になるし、
離婚した後なら自由でしょ。
あなたも私の過去の恋愛については何も言ってこなかったし、
この妊娠も過去の恋愛のものだから。
それにあなたは施設から赤ちゃんをもらってき
て育ててもいいって言ってたじゃない、血がまったく繋がっていない
子供でもいいんだったら、
私の血が繋がってるならもっと愛情をもっ
て育てることができるでしょう。」って
絶句してしまった。

さらに元嫁は
「本当は妊娠してすぐに、あなたとよりを戻して支えてほしかった。
両親にも2人で説明して納得してもらいたかったけど、
あなたは黙っていなくなるし、なかなか見つからなくて、
両親にもばれるし、お腹はどんどん
大きくなるわでこっちは修羅場だったんだよ。
でも産まれる前に連絡付いてよかった。
もうすぐ産まれるから出産には
間に合わないかな?年末年始はこっちに帰れる?
そしたら三世代でお正月を迎えられるね。」

めちゃくちゃうれしそうに話すんだ。
電話だけど表情が目に浮かんで、
今の俺の状況を伝えるのが苦しくなった。
でも俺は離婚後、再婚して子供もいることを伝えた。
電話の向こうで元嫁が「嘘でしょ?冗談でしょ?私がしたこと
怒っての?違うよね?」だんだん泣き声になって嗚咽を漏らしながら何度も
「嘘でしょう?」と言ってくる

元嫁「もうすぐ産まれるのよ!あなたの子よ!」
俺「俺の子供じゃないでしょ」
元嫁「あなたの為に作った子どもなの、
あなたがいないとだめなの、だからお願い帰ってきて」
こんなやり取りが延々続いた。
最後に「ごめん、俺にはどうしてあげることもできない、ごめん」
と言って電話を切った。
電話の向こうから悲鳴が聞こえてた。
切った後も電話が鳴り続けていたが、スマホの電源を切った

それから車の中で、どうしてこんなことに…、
どうすりゃいいんだ…と漠然とした思考で動けないでいた。
家に帰った時には夜中の2時を回っていた。
布団に入っても寝付けなくて結局朝まで起きていた。

スマホには朝から元嫁の電話が何度もかかってきた、
仕事に支障があるから一度電話に出ると
「無視しないで、一度きちんと会って話し合いたい」と言ってきた。
錯乱状態にも近い雰囲気だったので「その件については
考えさせてくれ、とにかく今は仕事だから電話は控えてほしい」と伝え、
とりあえず納得してもらった。

昼休みに元嫁父の勤務先に電話をして呼び出してもらった。
元嫁父は俺だとわかると、事の顛末を理解しているようで、
すぐに娘が迷惑をかけて申し訳ないと謝ってきた。
元嫁父の予想外の反応に戸惑ったが、
元嫁の電話口の様子がおかしかったので
誰かそばにいたほうがいい事を伝えると、
すぐに妻に連絡して様子を見るように伝えると言った。

そして、離婚時に失礼事をしてしまったことを再び謝罪してくれた。
娘がこんな行為に走ったのも全部自分たちが
悪かったからだと、落ち込んだ口調で話してた。
そして、「俺君、こんな事を言えた義理ではないのだが、
もう一度娘とよりを戻すことはできないだろうか?」と言ってきた。
俺は、すでに再婚していて子どもいることを伝えると
「あぁ~、そうか、そうなのか~」と言い落胆した
様子が伝わってきた。

そして嫁父は「子どもは元気なのかね?」と聞いてきた。
障害児であるかどうか聞きたかったのだろう、
俺は今嫁の連れ子であることは伝えずに、
「ええ、元気な普通の子どもですよ」と答えた。
すると元嫁父は「それは良かった。うん良かった。
俺君には本当に申し訳ない事をした。
娘のことは俺君家族に迷惑がかからないようにするから、
娘にはよく言い聞かせるから、
娘の携帯から俺君の連絡先は消すようにするよ。
本当に申し訳ない」と言ってくれた。

そして今後、何かあった時の為にと
お互いの連絡先を伝え合って電話を終えた。
元嫁父の変貌ぶりに、あれから時間がたったんだな~と感じた。

その日、元嫁から帰宅時をねらって電話がかかってきた。
電話の内容は狂気じみていた。
「いいことを思いついた。奥さんと別れて私と再婚しましょ!
奥さんとの子どもはかわいいから離れたくないんでしょ!
子どもも一緒に連れてきて!あなたの子どもなら
私は大事に育ててゆくことができる。
産まれてくる子どもと平等に愛を注いであげられる!
ね、いい案でしょ?奥さんには父に頼んで
生活に困らないくらいの慰謝料を渡してもらうから」

元嫁の発言を聞いて、気が遠くなりそうになった。
なんとか元嫁を刺激しないようにと、言葉を選びながら
「ごめん、なにもかもが突然で頭が混乱している、
今日も仕事でミスをいっぱいした。仕事も立て込んでて、
落ち着いて考える時間がほしい、君も出産間近で不安なんだろう、
こんな状況じゃ俺はなんにもできないし、
なんにも考えられない。とにかく安定するまで、
今は身近にいるお父さんとお母さんを頼ってほしい」と話した。

元嫁は「そうだね。昨日、突然子どもができたと
言ったかと思えば、今日は離婚しろ!って難しいよね。
落ち着いて考えてほしい。私は産まれてくる
子どもとずっと待ち続ける覚悟はできているから。
私は今でも俺君のこと愛してるよ、
俺君は私のことどう思ってる?」

俺は「ごめん今は混乱して何にも答えられない」と言ってしまった。
元嫁は「わかった。でも俺君には
いつでも私という帰れる家族があるんだよ」
そう言って電話をきった。

その後今嫁と話し合って、弁護士に相談することにした。
知人に俺の地元の弁護士を紹介してもらい、
月末に弁護士と元嫁父と3人であって話し合って、
元嫁の子どもと俺は一切かかわりがないことを互いに確証する書類を
作ってもらうことにした。出産後にDNA鑑定もしてもらう約束もしてもらった。

弁護士事務所で元嫁父に再会したとき、最初誰だかわからなかった。
元嫁父はかっぷくのある体系だったのに痩せこけていてびっくりした。
かなり憔悴しきっていた。俺の顔を見るなり
土下座するし、話し合いの最中にも泣き出すし、
俺をなじったあの元嫁父かと疑いたくなるほどだった。

元嫁父の話によると、俺と元嫁が離婚してから、
元嫁父が選んできた人とお見合いをさせていたらしい。
結婚を前程に交際が始まり相手も結婚に乗り気だが、
元嫁が最終的に結婚をする意思はないことを告げ破談になっていた
そうだ。今回の妊娠で元嫁がしていたことを知ったそうだ。
元嫁は、お見合い相手とすぐに体の関係を持っていたらしい、
避妊をせずに。当然相手はそれで結婚を意識する。

だが元嫁の目的は父親の認める
相手の子どもを妊娠することで、結婚することではない。
妊娠したら俺と再婚して子どもを産めば、
みんなハッピーと言うことだったらしい。
だから元嫁は父親の勧めるお見合い相手とせっせと子作りに励んでいたようだ。
それで、今回妊娠した子どもの父親となる
人物とつきあい出して、1ヶ月ほどで元嫁のほうから
破談を持ち出したらしいが、
相手の男性は何度も関係を持っていたから
元嫁と結婚する気満々だったらしく、
諦めきれず元嫁父のところまで
凸してきたらしい。そして元嫁父が元嫁に
問いただして元嫁の考えを知り、
目的である妊娠をしたからお見合い相手と
これ以上交際する必要はないから別れたと言われ、
愕然としたそうだ。

相手の男性には、急にマリッジブルーになってしまい
結婚が怖くなったと言うことにして、とりあえず破談を
受け入れてもらったそうだ。
元嫁父は、元嫁にその男性と
結婚するか子どもをおろすように説得していたが、
まったく聞き入れず、
元嫁は俺の行方を捜しまくっていたらしい。

その後、元嫁が出産して1ヶ月後にもう一度、
元嫁父と弁護士事務所で再会し、生物的にも法的にも元嫁に
産まれた子どもと俺は親子関係になく、
まったくの他人であること、
今後、お互いの家族で接触しないこと
などなどを交わした。

一応、子どもは無事に産まれて男の子だそうだ。
スマホで写真も見せてくれたが何にも感じなかった。
元嫁父は、前回に会った時と年末に会った時に、
迷惑料としてかなりの額の金額の入った袋を持ってきたが、
俺は離婚時に慰謝料はもらってるし、
元嫁父の様子や元嫁の話を聞いていると
哀れに感じて受け取りは拒否した。

昨日、弁護士を通して
元嫁父から元嫁のその後の情報が入ってきた。
元嫁には俺との間で交わした書類を見せて
、もう俺が二度と戻ってくることはないことを告げたそうだ。
元嫁は発狂して気を失いしばらく入院となった。

その間に産まれた子の父親に連絡をして、
事実をすべて告げたそうだ。
元嫁父は相手の男性に罵倒されるのを覚悟で出向いて言ったらしいのだが、
男性は神妙な面持ちをしながらも
子どもと元嫁との面会を要求して、
その後、毎日元嫁に面会に行って口説き落としたらしい。
元嫁父が電話をくれた日に入籍したらしく、
元嫁実家で同居をするらしい。

すげーなその男性って思っちゃったよ。

今嫁は長女を産んだ後に子宮筋腫になって
子宮摘出になったため、俺の子を産む事はできない。
だから、俺の血筋については問題なかった。

やっぱりどちらかに障害者の人がいると元嫁みたいに悩むのかな?

俺が楽観視しすぎてたのかな?
今思うと、俺との結婚OK=俺の子ども出産OK
と考えていたように思う
血縁者について自覚が足りなかったね。
今の家族があるからもういいけど、
元嫁との結婚前に子どものことも深く話し合っていたら
異なる人生だったかもね

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