貧しい家で生まれ「お前が上の学校まで出ていたらどんなに立派な人物になったことか」その言葉をきっかけに自分の子供には

大学入試のニュースを見てて思い出したんだけど
15年くらい前に仕事関係で知り合った
Aさん(男性・当時80代)は
長男、長女、次男の子ども3人を、
全員大学まで上げた人だった

Aさんは超のつく田舎の村、
その中でも貧しい家の生まれで
小学校しか出てなかったけど頭が良かったようで
兵隊にとられた時に上官にとても目をかけられて
「お前が上の学校まで出ていたら
どんなに立派な人物になったことか」と言われたそうだ

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その言葉がずっと心に残っていたAさんは
学校に行きたい、勉強したいという
子どもたちの願いを退けることができなかった
奥さんと一緒に働き詰めに働いて、
苦しい生活の中で何とか学費を捻出した

当時、村ではそれなりに裕福な家でなければ
中卒が当たり前で
Aさん夫婦は尊敬というより奇人・変人扱いされた
まして女の子を進学させるに至っては、
「あそこの家は〇でも違ったか」とまで言われた

長女が大学進学を希望したのは、
Aさんの経済事情はもっとも苦しい頃で
Aさん夫婦は長女の受験の日、仏壇に向かい
「どうか落ちてくれますように」と祈ったそうだ
祈りの甲斐なく長女は合格し、
Aさんはやはり死に物狂いで働いて長女を進学させた

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周囲に何と言われようが
子どもたちの希望を叶えてあげた気持ち
その一方で、「どうか落ちて」と
祈らずにいられなかった気持ち
想像すると切なくなる

ちなみにAさんの子ども3人はみんな立派になって
Aさんは私と知り合った当時は
子どもたちの援助で悠々自適の暮らしだった

「落ちてくれますように」の逸話は
今では家族の定番の笑い話だそう

長女は、進学を希望した時に
まったく反対されなかったから
まさかそんなことを祈られてるとは
当時はまったく気づかなかったらしい

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