同僚Aは女上司と結婚している。
現在は違う課になったので正確には元上司だが、
結婚を決めた当時は直属の上司部下だった。
この女上司Bが、とにかく口うるさい。
仕事はできるんだが、いわゆるヒス。
細かいことをキーキーと実に小うるさい。
同僚Aは皆に「よくあんなヒスと結婚したな」
「デキ婚でもないのに、気の毒に」と同情されている。
予想では3年もたないだろうと言われていたが、
現在6年目に突入した。
先日、別の同僚の結婚式があり俺とAも出席した。
二次会の帰り、なんとなく飲み足りなくて
Aと他2人とホテルのバーで飲んだ。
その中の1人CがAに
「おまえBとよく続くなあ。家でもあんななんだろ?
ストレスでよその女に逃げたくならないか」
と言った。
A「Bさん(苗字にさん付け)は会社でも家でも変わらないよ。それでいいんだよ」
C「家庭でキーキーあんなに口うるさく言われたらしんどいだろう」
A「うちの父親がうるさい人だったから、同じくらいの人でないと休まらない」
話を聞くとどうもAの父は毒親ってやつで、
一日24時間誰かの文句を言ってるような男だったらしい。
A母は奴隷。
Aは父親に「なんだその顔は、笑え、
いや笑うな、座り方が悪い、声が気に食わない、
おまえは俺に似てない、どこの男の子供だ、
むかつくから出て行け、いややっぱり行くな」と
のべつまくなしに理不尽に怒鳴られて育ってきたそうだ。
だから誰かしらがしょっちゅうキーキー言ってない家庭は
「家庭じゃないみたいで落ち着かない」とAは言う。
A「それにBさんは親父と違って、俺を思ってのお小言だから全然違う。
箸の持ち方とか洗濯機に脱いだ服をどう入れるかとか、
確かに細かいけど言っていることが正当だし、
俺の生活を正してくれているのがわかるから、むしろ嬉しい」
A父とBは結婚当初からバトっており、Bは気が強いので一歩も引かず
Aは両親に「あんな女とは早く別れろ」と年中せっつかれているらしい。
でもAに離婚する気はゼロで、のらくら逃げているそうだ。
A「俺を守るために親父と真っ向からやりあってくれるBさんを見ると安心する」
最近は実家へ行くと、一歩入った瞬間からA父vsBのバトルで、
Aは完全空気なんだそうだ。
A父はBを罵倒するのに忙しく、
ここ2年はBに悪口ひとつ言わないという。
Cは最後まで
「理解できない。そこまで親に嫌われてるヒス女となぜ結婚継続する?」と
ぼやいていた。
俺はCとは違う方面で理解できなかったというか、
Aは病んでるんじゃ?と思った。
AとB本人がいいなら俺が口出しすることじゃないが、
なにかゆがんでるなーと。
うまく言えないが、聞いていてモヤモヤした。