祭りの協賛に町工場に行った。社長「不景気でね・・」戻って伝えたところ「そこの工場、潰れて今は倉庫になってるよ」

もうそろそろ地元では祭りの準備が始まる頃なんだが…

この祭りの準備で1度だけ不可解な体験をしたので書いてみる
5年くらい前の話だ

うちの地元の祭りは青年団が主体となって行われる
祭りの準備の中には花回りというのが含まれているんだ
花回りというのは簡単に言うと寄付金集め
近所の企業さんを回って寄付金を募るんだ
うちの村は過疎化で青年団も人が少なく、
その上花回りはやりたがる人が少ない
その日も3人くらいしか集まらなかった

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普通は2~3人くらいでまとまって回るんだが、
人手が足りず1人ずつ別れて回ることに
自分の担当の場所を順々に回っていてとある工場まできた
「お仕事中すみません。○○青年団です。」
声をかけると社長さんが出て来た

地元の小さい企業さんは地の人がやってる場合が多いから
はっぴを着て顔を出すだけで

「はいはい、ちょっと待っててね~」

とすぐお花をくれることが多い
だが、この不景気だ
寄付なんてしてる余裕のない企業さんも勿論ある
この工場もそのようで社長さんは申し訳なさそうな顔をしながら

「毎年お花をしていて、今年もしたいのは山々だが…この不景気で仕事がなくて…」

社長さんはおもむろに工場の中を指して

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「な、機械もまったく動いてないだろ…」

と呟いた
中をみると機械は全く動いておらず従業員もいない
悲しくなって暫く世間話などをしてそのままそこを後にした
勿論お花はいただいていない

一通り回って社務所に帰る時間になったので戻ると
既に他の2人は帰って着ていた
仲のいい1人(仮にAちゃんとします)に例の工場の話をして、

「なんか悲しくなっちゃったよ~」

と私が言うとAちゃんは首を傾げて言いました

「そこの工場、潰れて今は倉庫になってるよ?
去年私が回った時には既に倉庫だった」

えぇぇ~!?
もう、頭の中クエッションマークだらけ
最初はAちゃんが私をからかっているだけだと思ったんだけど
帰りにもう1回寄ってみたら本当に倉庫になってた

私は白昼夢でもみたのだろうか
確かに見たし喋ったんだけどなぁ
思い出すとなんか悲しくなる出来事

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