田舎に嫁いだ友人がいて、数年後に私も結婚が決まったので
身軽に動けるうちにと泊りで遊びに行った事があった。
いかにも古民家って感じの重々しい雰囲気の家で
土間とか囲炉裏とは初めて実物を見て、なんか妙に感動した。
真夏だったけど涼しくて、ずっと住むのは私には無理そうだけど
こういう暮らしもいいなぁとか思ってた。
で、その日は結構遅くまでおしゃべりして、
そろそろ寝ようかってなって
客間の布団に入って寝ようとしたら
「シーン」って音が聞こえるんじゃないかってぐらい静かで
(意味不明だったらごめんw)
眠くなってたはずなのに目が冴えて眠れなくなった。
こんな無音って経験したことがなかったから少し怖かった。
それでもどうにかウトウトしかけた頃、
さわ・・・って感じで顔を撫でられた感覚があって
目を開けたら誰もいなくて、襖も閉まってる。
どっかから風が入ってきてるのかなと思ったが、
それらしい隙間もない。
気のせいかと思ったが、
再び眠ろうとしたら畳を踏むような音が聞こえて
どう考えても同じ部屋の中から聞こえる音だと思うと怖くて
タオルケット頭から被って震えながらいつの間にか寝てた。
翌朝、友達にこんなことがあって怖くてなかなか寝れなかったって言ったら
「そんなもん気にしてたら古い家に住めんわ」
って笑われた。
嫁いできて最初の頃は怖かったけど、
一週間も経てば慣れたって。
最近じゃ「久しぶり~」とか心の中で声掛けたりするそうだ。
もちろん返事はないそうだけど、
友達的には一条さん(葛山信吾)と言うことにしてるらしい。
その逞しさに感動した。