小学校低学年の時の話。
幼馴染のAちゃんとよく遊んでいた。
ある日いつものように
近くの神社で遊んでいると、
Aちゃんが突然、
内緒なんだけど、○ちゃん(私)だけにいうね。
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<うち、引っ越すことになったから
学校ももう行けないし○ちゃんとも
遊べないんだって。
××市のオジサンが持ってる家に暮らすの。
オジサンお金持ちだから綺麗なお家が
いっぱいあってね。
お姫様ドレスもいっぱいあるから
毎日違うのを着れるの。
ケーキもお菓子も好きなだけ食べていいんだよ。
でも○ちゃんは行けないんだって。
おとうさんが誰にも言っちゃダメって言ってたから、
絶対言わないでね><
と、だいたいこんな感じのことを言った。
Aちゃんと離れてしまう寂しさよりも、
私は嫉妬でいっぱいだったと思う。
ドレスとかケーキとか、綺麗なおうちとか。
うちは貧乏ではなかったけど、
そんなお姫さまな生活はおとぎ話の世界だったから。
のけ者にされたのも悔しかった。
次の日からAちゃんは居なくなってて、
でもクラスの子も誰も引っ越したとか
知らなかったようで、
学校でも近所でも、
なぜ居なくなったのか
しばらくは騒いでいたように思う。
私はなんか怖くて誰にも
Aちゃんの言ってたことを言えずにいた。
ちょっと日があいて、
他の子と神社で遊んでいた時、
知らないおじさんが寄ってきた。
おじさんはすごく優しげで、
私に大きな紙箱に入ったお菓子を渡して
<Aちゃんはどこに行くって言ってた?
なんか聞いたか?>
と言った。
私はアッサリとAちゃんから
聞いたことを全部話してしまった。
ずっとつかえていたものが取れて
滅茶苦茶楽になった気分だった。
お菓子は食べずに置いてきた。
それからずいぶん時間が
経ってからだと思うけど、
両親が夜、大人だけの話的な感じで
話し合っているのを聞いた。
Aちゃんのお父さんが
海に沈められているのが発見された、
とかいうもので。
両親の大人の話だから難しくて、
<近所でみんな心配していたのに‥
やっぱり‥家族がかわいそうに‥>
の言葉しか覚えていない。
犯人は捕まったのかとか、
あの時のおじさんが関わっているのかとか、
Aちゃんのお父さんが何をやったのか
とかは何も知らない。
自分の一言が多分この事件の
引き金になっているんだと、
随分大きくなってから気づいた。
私は加害者なんだと思うと
眠れない日もあった。
今はなぜか吹っ切れて?
ただ記憶になっているだけ。
誰にもいえないけど。
Aちゃんとは勿論会っていない、
どうしているのかも知らない。
彼女は私が原因だと思っているだろうな。。
それが唯一私の中に黒く溜まったままです。
親の話はよく分からなかったんですが、
お父さんの商売を変えた?とかなんとか。
なんとなく、借金だけじゃないような気がします。
Aちゃんと仲が良いのが私とか、
調べられていたんだと思うとgkbr‥
本当に周りは詳しいことも
何処へ行ったのかも知らなかったようです。
学校の用具など置いたままだったので
そのままにしていたり、
給食もAちゃん分しばらくはありました。
お姫様な生活が
嬉しくて(これも悲しい話ですが)
絶対に話してはいけないと言われたのに、
つい私に洩らしてしまったのかなと思います。
Aちゃんも昔のことだから、
実際は私に言ったことは
忘れているかもしれませんね。
そう願いたいです。
ヤクザ絡みだから何れは同じ事になったかも。
私は全く関係ないことかも。
私ががんばって気持ちを切り替えたのも、
そう思おうとしたからですが。
ただAちゃんとの約束を
重荷だったからという理由(お菓子ではないです)で
全部話してしまったのは、
やっぱりどうしても罪悪感が残ります。
ちなみにAちゃん父は
地元産業の職人さんでした。
近所も同業者が多いです。
やくざではなかったですが、
関係が出来てしまったんですねきっと。
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