おい。この犬はな、今お仕事してるんだ。お前たちはそれを邪魔しようとしたんだ。

数年前の話
いつものように仕事帰りの電車に乗り
「早く家に帰りたいなぁ」なんて思っていた時
電車に盲導犬を連れたお婆さんが乗ってきた
私も含め乗車客皆が
「珍しいなぁ。やっぱり盲導犬って利口だねぇ」
なんて思ったり声に出してたりしていた

何駅か過ぎてから男の子と
女の子の子供を連れた親子4人組が乗車してきた
子供たちは盲導犬に気づくとすぐさま
「わんちゃん!わんちゃん!ワンちゃんが乗ってる!」
なんてはしゃぎ始め、盲導犬に触ろうとしていた。

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事態に気づいたお婆さんは子供たちに
「ワンちゃんは今お仕事中だから触らないでね。」
と優しく声をかけたが

子供たちは
「ええ!なんで、触っちゃダメなの!
ママ、ワンちゃん触っちゃダメだって!」
と騒ぎ
少しは親も注意するだろうと思っていた矢先
母親が
「ちょっと!子供が触りたがってるんだからいいじゃない!
減るもんじゃないし」
さらには父親まで
「触るくらい問題ないだろ。ケチくさい」
なんて言い始める
「あぁ子も子なら親も親だな」
と呆れていたら
少し離れたところから
大柄なヤ○ザというより
マフ○アっぽいおっさんがやってきた

騒ぐ親を払いのけ、
子供たちの前でウ○コ座りをして第一声
おっさん
「ギャアギャアやかましい。
電車では騒ぐなって教わんなかったか?ボウズに嬢ちゃん」

「おい。この犬はな、今お仕事してるんだ。
お前たちはそれを邪魔しようとしたんだ。わかるか?」

「そうだな。ボウズ、お父さんがお仕事をしている時に
遊んで遊んでなんてくっついたらどうだ?
お父さんはどう思う?」

「嬢ちゃんもお母さんが料理している時
同じようなことしたら、お母さんどう思う?」

子供達「邪魔だと思う」

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おっさん
「そうだ。それはしていいことか?
悪いことかわかるよな?
わかったらお婆ちゃんとワンちゃんに
迷惑かけてごめんなさいしろ」

と言い
子供たちは
「おばあちゃんワンちゃんごめんなさい」
とペコリ。

そして、おっさん
「よし!一つ勉強になったな。
ご褒美をくれてやろう。好きなの1つ選べ」

といい某下を出した女の子の
イラストの棒付きキャンディの袋をカバンから出した。

正直
「その顔でそれかよ!似合わねぇ!」

なんて思ってしまいました
で、子供たちは選び終わったのか
おっさんに「ありがとう」なんて言っていたら
おっさん
「じゃぁもう1つ選びな。お父さんとお母さんに
俺がさっき教えたこと伝えて、
お婆ちゃんとワンちゃんにちゃんと謝ったら
今選んだのご褒美に上げな」

その一言で私は
「あっ!そういえばこの子達の両親」
なんて思い出し、両親を見るとゆでダコみたいに真っ赤
さらにおっさん
「ちゃんと子供に教える立場になってくださいね」
と言い元の場所に戻っていった
その後は恥ずかしそうに両親も謝り、
すぐさま次の駅でその親子は降りていった

ちなみになんであんな飴持ってたのか気になって
おっさんが友人らしき人との会話を聞いてたら
禁煙しているからだったそうです
あと、彼おっさんじゃなくて
老け顔の大学生だったらしいです

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