SNSに近況書いていたら
それを見た両親と姉にころされかけた。

キチ&毒。
昔のことなので、今はSNSはやっていない。

ネタっぽいけど実話。
多少のフェイクは入れています。

両親、姉、私、弟の五人家族だったけど
私は「美形揃いで優秀な一家」の癌だった。
気が付いたときには存在をシカトされるようになった。

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具体的には家族旅行に私は含まれていなかったり、
「ブス、デブ、バカが移るから一緒にご飯を食うな」
と中学に入る頃には部屋でぼっち飯を命じられたりした。

おかずも適当に自分で買った納豆とか
ふりかけで食べていた。
自分で作って食べようにも
キッチンは母の城だったから、
勝手に材料を消費すると
「一丁前に食べるのね。出来損ないのくせに」
と心底冷たい目で暴言を吐かれるので作れなかった。

そんな家だったから高校卒業後は没交渉。
存在すら忘れていた。

私と家族の溝を気にかけていた
祖父母が間に入って連絡先だけは
控えるように言ってくれたけど、
かけたこともかかって来たこともない。

どっちも都内に住んでいるから
会おうと思えば会える距離だけど、
会う必要がなかった。

私はといえば、高校を出た後に
学費を捻出するために二年ほど
今でいう地方の期間工のようなところで働き、
二年遅れで進学した大学を出た後は普通に社会人やって、
それなりに独身生活を謳歌している。

その頃SNSに、
日常のちょっとした嬉しかったこととか、
趣味のツーリング中に撮った写真や、
友人たちと飲んだりランチしたりした時の写真を
upしていた。
お猫様二匹にお仕えしている光景とか。

没交渉が十年以上続いたある日のこと、
突然母から連絡が入った。

上に書いたようなほかほか家族なので、
正直反応に困った。
とりあえず出てみたら金策だった。

事情も言わずに3億都合しろと言ってきた。
そんな大金あるわけないし、
理由を聞いても答えず、
話しにならないからこちらから通話を切った。

その数日後に夜道を歩いていたら
車にひかれそうになった。

幸い狭い路地に飛び込んで
足を擦りむいた程度で済んだし、
その時は荒っぽい運転をする人もいるんだな
と思ったくらいなんだけど、
それから妙にアクシデントが増えた。

階段から落とされそうになったり、
ツーリング中にやけに煽られて転倒しそうになったり、
背後に誰かいるような気がして振り向いたら
誰もいなかったりと気持ち悪い日が続いた。

警察に相談したら、
心当たりがないか聞かれたけど
その時点では思い浮かばず、
結局不審者がいるからと夜間の見回りを
強化すると言ってくれた。

外出の際は用心してできるだけ
人通りの多い場所を通るようにした。

一度断ってからも金策命令は何度か来た。
通話に出たのは一度きりだけど、留守電に毎度
「育ててやった恩を返せ」と入っていた。

部屋に侵入しようとした痕跡があったことから
警察に再度相談し、物件側の立ち合いで
防犯カメラをチェックしたら、
玄関の鍵を壊そうとしている見知らぬ男が
映っていたためこの男を割り出すことになった。

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この時点では私には見知らぬ男でしかなかったが、
後日これが弟だとわかった。

その男に仕事帰りに車に乗せられそうになり、
偶然通りかかった二人連れのサラリーマンに助けられ、
その男は取り押さえられたものの車は逃走した。

暴れる男をサラリーマンが
押さえつけてくれている間に通報したんだけど、
その男が泡を吹きそうな口調でまくし立てた言葉から、
「こいつ、もしかして弟か?」と思い至った。

我ながら鈍いんだけど私が家を出た時、
弟はまだ中学生。
十年以上会っていなかったから
面差しも体型も変わっていてわからなかった。

逃げた車はレンタカーだったけど、
弟が逃げたのは父と姉だと自白。

何でも、私を誘拐して山にでも連れて行って、
金品を強奪後にコロそうとしていたそうだ。

私を轢こうとした車や、
ツーリング中に煽った車も、この人たち。

事故に見せかけようとしたけどうまくいかなかったし、
仕方ないから誘拐してやろうって考え。
(例のSNSにツーリングの日程とか、行き先を書いていた)

芋づる式に全員逮捕。
コロされるほど恨まれる覚えもなかったんで、
檻に入った三人の元に弁護士を雇って
事情を聴きに行ってもらったけど、
実家は相当カネコマだったようだ。

実家が財政難になった要因は、
姉が結婚詐欺に引っかかったこと。

婚約中に詐欺師から持ちかけられた
投資の話に乗った父は、言われるまま
退職金を含むかなりの大金を投じたそうだ。
結果、多額の負債だけが残った。

姉自身、詐欺師の連帯保証人か
何かになったらしく結構な金額が伸し掛かった。

大学院生だった弟は大学を続けられず
就職も決まらず、父はすでに定年退職し
母は優雅な専業主婦だったはずなのに
貧困に喘ぐ生活を余儀なくされた。

夜に働いていた姉が、
何かの拍子に私の書き込みをみたらしく、
そこに書かれていた
「宝くじで3000円あたったw」
という書き込みを3億もっていると勘違い。

家族は自分たちがこんなに惨めな思いを
している時に私が幸せに暮らしているのが
許せなかったそうだ。

直接話を聞いたわけじゃないから
推察でしかないけど、借金返済に追われている時に、
物の数に入っていなかった出来損ないが
幸せに暮らしていれば逆恨みもされるだろうな。
「三重苦の分際で」って。

高校まではデブだったけど、
大学進学前の生活がが働きながら
有酸素運動していたようなものだったから
スリムになったし、社会に出ている女として
化粧もしているから、当時を知っている友人たちは
「整形したみたい」だって言うし。

「宝くじの当選金で全身整形した」
って思いこんだのかもしれない。

事態が飲み込めた時、
さすがにショックで病んだ。

その弁護士に彼らが持っている負債が
私に向かないようにしてもらった
(両親のシ後の負の相続も含めて)り、
住民票をブロックしたり、変なところで冷静だった。

独身なんでお猫様さえ養える暮らしさえ
確保できれば所在地はどこでもいいんで、
会社に異動願を出して遠方に引っ越し、
病院通いしながら平凡に暮らしている。

SNSは楽しいけど、私のように
危険な目に遭う可能性もあるから注意してほしい。

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