彼女のへそくり100万円が入った古本をちり紙交換車に渡してしまった

今から14年前、
俺は彼女の美穂と同棲していた。
二人は喧嘩したり仲直りしたり、
毎日を楽しく過ごしていた。

しかし、ある日の朝、俺はごみ出しのついでに
通りがかったチリ紙交換車に、
部屋にあった古本をすべて渡してしまった。

そのことをあとから知った彼女の美穂は烈火のごとく怒った。
古本の中に100万円ほどのヘソクリを隠していたらしい。

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美穂は

「出て行く!」

と実家に帰ってしまった。

「100万円返すまで帰って来ない!」

と。

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その時の俺の貯金は50万円、
こつこつと100万円になるのを待つか。

すると次の日がダービーだと思い出した。
勝負だと思い、競馬新聞を購入。
そして、50万円1点勝負を思い立った。

当日、場外馬券場に行くと俺の無茶な賭けを知った友人が止めに来た。

俺は

「この話を聞け。美穂の古本を捨てた俺。その俺が競馬新聞を見て
最初に目にした馬がミホノブルボン。この符号をどう取る」

友人は固まっていた。

その日のダービーはミホノブルボンが逃げ切り、2.3倍の配当。
50万円が106万円になった。
彼女は戻ってきて、今ではうちの奥さんです。

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