小さい頃、近所に駄菓子屋があったんだけど、
店主のおばさんがきっつい人で、
子供心に怖かったし、勘違いで怒鳴られた事が何度もあったから、
嫌いだった。
最後に会ったのは小学校高学年の頃で、
兄と2人で店の中のくじを引いたら、
兄は女の子向けの景品、私は男の子が欲しがりそうな
大きなワニのソフビが当たり、
おばさんが「逆なら良かったね」と笑ったのがすごく印象的だった。
笑った顔を見たのが初めてだったからだと思う。
それから数年後、おばさんは店の中で自殺した。
おばさんは若い内に未亡人になって、
娘を1人で一生懸命育ててたんだけど、
その娘(社会人)に「お母さんなんか大嫌いだ」と言われての事だったらしい。
娘がそう罵った理由が衝撃的で、
いつもリヤカーで店に出す売り物を仕入れに行く姿が
ダサイからとかナントカ。
まさか自殺されるとは思わず、
何かの拍子に言ってしまったんだろうけどね。
あの大嫌いだったおばさんが、
何十年経っても切なく思い出す人になるとは思わなかった。
商品の仕入れ先は、
普通なら車で行く距離のところを、
車がないのでリヤカーで行き来してたと、
当時の大人達が言ってました。
子供の頃はそんな事知らないし、
ただただ怖いおばさんだなぁと嫌ってたんですけどね。
それでも物心つく前から行ってた店だったし、
自殺なさった後、その辺りの事情とか聞いてしまっては、
胸が締め付けられるばかりで。
おばさんが自殺したのは30年以上昔の事ですが、
その駄菓子屋は今も空き家です。
当時は田舎ながらに一応住宅街の中にあったけど、
その後だんだんと過疎ったので、
店舗としては場所が悪いし、
やはり自殺者が出たという事で買い手がつかないのかな。
実際の所はよく知りませんが。
何の気なしに書き込んだレスでしたが、
悲しんで下さる複数のレスを頂けて、
なんだかおばさんへの供養の足しになるのかもと思ったら
久しぶりに泣けてきました。
みなさんありがとう。