お祭りで眉なしリーゼントとスキンヘッドの屋台で「花火が始まるまでに妹に美味しいクレープを買ってあげたいです!」

当時小4の私は4歳の妹を連れて花火のお祭りに来ていた
お祭り会場は人でごった返し、どこの出店も長蛇の列

私と手を繋いでてちてちついてくる妹に
何かを食べさせてやりたくて、
私は花火が始まるまでに買えそうなお店を探していた
すると閑古鳥のないている店が!
看板にはクレープと書いてある
「ここだ!」と思ってお店に駆け寄ると、
そこには割烹着を着たリーゼントとスキンヘッド
二人共眉毛がない!

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リーゼント「っしゃー!」
スキンヘッド「っハッ!」

眉間にシワを寄せ叫ぶ割烹着たち

「おう、客か?」

割烹着たちの声を受けて、
幕のウラからシマウマスーツが現れた!
ポカンとして何も言えない私を見て、
シマウマスーツが割烹着たちに怒鳴りつけた

「ッタァかんげーや!ビビっとるやねーか!」
(私ビビってるとおもわれてるー!)

何故か私はビビってると思われるのはいけないことだ!
と思い、キリッとした顔をして(実際にできていたのか不明)

「花火が始まるまでに妹に美味しいクレープを買ってあげたいです!」

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と負けじと大声を出して張り合った
それを聞いてシマウマスーツと割烹着が

「1丁!」「へいっ!」「へいっ!」

と掛け声

「おねーちゃんはいらんのか」

と言われ、私は親から預かった500円を差し出した
クレープは一個300円

シマウマスーツは「おう!」と掛け声、
割烹着は「シャッす!」と応える
生地を焼くスキンヘッド、盛り付けるリーゼント
二人共手際よくクレープを2つ作って私と妹に一個ずつくれた

困惑する私にシマウマスーツは

「ここの台に乗って食べぇ、花火もここから見たらええ」

と店横の高さ1メートル超えの荷台の上に座らせてくれた
私と妹が「おいしいねえ」「うん」ともぐもぐ食べていると、
食べ終わる頃にはお店に列が伸びていた
花火が始まる頃にはシマウマスーツがジュースをくれた
花火が終わっても割烹着は忙しそうでシマウマスーツは消えていたので、
こっそり500円玉をお金を入れている箱の上に乗せて帰った

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