昨日とうとう還暦を迎えた。
娘(26)は俺の好きなビールの6缶入りパック
(普段飲んでるのは発泡酒)と、
手編みの赤いネックウォーマーをプレゼントしてくれた。
収入が障害基礎年金しかない娘には
ビール6缶の値段も高額だったろうし、
ネックウォーマーはここ一月くらい
家でもデイケアでもひたすら編んでいたと嫁から聞いた。
普通に座っていることも辛い娘は、
家ではベットにうつぶせて編んでいたという。
娘からプレゼントを受け取った時は笑顔で喜んだけど、
娘が寝た後嫁にその話を聞いて号泣してしまった。
俺の娘可愛いを通り越して尊い。
こんな優しい子がなんで20代の花の盛りを
病院とデイケアで過ごさなければならないのか…
外出自体は出来なくはないけど、
普通の26歳女子の生活とはかけ離れた生活をしてる。
基本外出先はほぼ精神科デイケアで、
週1回病院に診察受けに行ってる。
後は年に2回くらい比較的調子が良い時に
隣町の映画館で映画観て本屋寄って帰ってくる、って感じ。
女友達とショッピング、とか、彼氏とデート、とかは全くない。
まだ元気だった学生の頃の友達たちも、
長期入院を繰り返すうちに
どんどん疎遠になってるみたいで、
今年も年賀状が何枚か送り返されてきてた。
一応うつ病。
統合失調症と双極性障害(躁鬱病)は
一生完治はしない、って聞くから
うつ病ならいつかは完治、せめて寛解する…
と思ってたけど娘の今の感じだと、
一生涯のお付き合いになってしまいそうだ。
息子の方はただでさえ自閉症なのに
更に強迫神経症になってしまって、
時々嫁と二人
「何処で育て方を間違えたのだろう…」
と凹んでいる。
俺はそーゆーの可哀想と思わない事にしてる
病気で7歳までしか生きられなかった子がいるとする
その子にはその7年が人生の全てである
他人の寿命と比べても仕方がない
同じように、娘さんにとっては
今の生活が彼女の人生そのものであるのだから
同情は失礼だと思えてしまう
人はそれぞれ別々の枠を持って生まれてくるが
大切なのはその大小ではなく、
その中でどのように生きているかが大切なのだと思う
貴方は娘さんを誰はばかる事なく
誇りに思っていいと思いますよ