娘が亡くなって4年。
インタビューで「努力は報われる」と涙ながらに語った選手と
同じ病気だった。
彼女は、治療だけでなく回復してからも
ずっとずっと大変だったのだと思う。
本当に血の滲むような努力をしてきたんだろう。
だから、自分のしたことが良い結果になって嬉しくて、
あんな言葉が出たんだと想像はつく。
でもやっぱり、私にあのインタビューは残酷すぎた。
「努力は必ず報われるって、死んだあの子だって頑張ってたと思うんだけどな。
怠けてたわけじゃないんだけどな」
という気持ちが、心の中から今でも消えないでいる。
夫や、他の子どもたちがどう感じたかは分からない。
ただ、あれから我が家では、あの選手はもちろん、
水泳やオリンピックそのものについての話がなんとなく
タブーになってしまった。
もちろん、あの選手に抗議や嫌がらせなんてしてないし、
これからもするつもりはない。
だけど、しばらくはあの選手やそれに関することを直視できないだろう。
もしかしたら死ぬまでそうかもしれない。
なんで同じ病気にかかって同じような辛い治療に耐えたのに、
あの選手は助かってうちの子は死んじゃったのか。
神様なんていないのかな、あるいは、私は自分でも気付かないうちに
とんでもなく悪いことをしたから、神様が天罰を与えたのかな。
答えなんて出るわけないのに、ずっとそんなことばかり考えてしまう。
いつかは考えなくなることができるだろうか。