小学校〜高校まで一緒だった幼なじみの
A子にずっと引き立て役に使われてた
実際私はブスでA子は美人だったんだけど
事あるごとに比較対象として持ち出されたし
私のいないところでも色々言ってたらしい
「もっと痩せたら?あ、でも整形しないと結局無理か〜」
「努力しないといつまでたっても豚のままだよ〜」
みたいなのを
「あなたのためを思って言ってるんです」
ってノリで言ってきて本当にウザかった
家同士が仲良かった上にA子は大人の前では
絶対に素を出さなかったから
離れたくても離れられなかった
大学進学でようやく距離を置けて
度々来る見下しメールみたいなのはスルーしとけば
いいだけだからしばらく快適だったんだけど
A子が卒業を前に妊娠→退学→結婚
「私子ちゃんがいるだけで盛り上がるから」
と結婚式に呼ばれて余興を頼まれた
最初はもちろん断ってやろうと思ったけど
プチ仕返しを思い付いたので出席することに
当日
「来てくれたんだwwwわたしの結婚式で
男漁るとかしないでよwww」
と笑うA子を横目に歌を歌った
大学時代に合唱サークルでソロをやった曲だったので
正直自分でも自信はあった
歌い終わってすごく盛り上がったし
祝われている以上A子も嫌な顔ができず
物凄いひきつった笑顔になってた
そのときに歌った曲っていうのが
「Seasons of love」
歌詞だけ見れば愛について歌った歌だから
わりと結婚式でも使われてるみたいだし
別におかしくはないけどそもそも
この曲は貧困や挫折や病気や友人のタヒなどの
問題を抱えた若者たちを描いた
ミュージカルのものなのね
ちゃんと聴けば歌詞の中でも
人との別れやタヒに触れているし
大好きな曲だけど
「哀しみを乗り越えて前を向く」
意が強いからどちらかといえば葬式向きの曲
(実際某海外ドラマでは急タヒしたキャストに
捧げるために歌われてる)
歌い終わったあとのA子の顔で
かなり溜飲は下がったんだけど
後日参加した人たちの間でA子の結婚式の話になると
セットで私の余興の話題が出ると聞いて
さぞかしA子は悔しいだろうなと
デブスを誤魔化すために着物で出席したのが
逆にインパクトを残したみたいで思わぬ効果だった
度々届いてたA子からの見下しメールや
LINEの頻度が上がったけどその分
ダメージ受けたんだなと思ってまたスルーしてる
たぶんだけど余興をやらせるってことで
「お前は引き立て役」って事を
言いたかったんじゃないかな
実際そのあとメールで
「自分の立場を理解して〜」
みたいなのが来てたし見苦しい姿を
晒したら晒したで
「結婚式を台無しにした」
って一生言えるしなぁとか
そういうのなのかなと
しかし結婚式なんて一生に一度の場所で
そんなことやろうと思う考えは流石に
私にも理解できない