物干し竿を売る車「1本500円」私「安い!」竿竹屋「1本5万円です」

珍しく旦那が平日休みの日、
外から物干し竿を売る車の音声が聞こえました。
テープの音声では1本500円とのこと

安い!!

ちょうど買い替えを考えて色々見ていた時期だったので、
慌てて飛び出して車を捕まえました。
欲しかった伸縮竿はなかったのですが、
こちらの好みの長さにカットしてもらえるとのこと。
まあ、物干し竿の長さを変えることなんて滅多にないし、
オーダーメイドで作ってくれるならいいかと思い、
4本注文しました。

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ところが、代金の500円×4本=2千円を払おうとしたら、
業者の人は

「毎度。5万円になります」

とのこと。
それはおかしい1本500円だって言ってたと抗議したら 

「それは30年前の価格で、今の販売価格じゃない」 

とのことでした。
確かにテープから流れる音声では 

「…1本500円。30年前の価格です…」

とはいってましたが・・・
私が、そんな高いんじゃいらないと言うと、
今までにニコニコしてた業者の人は急に大声を出して

「あ!?舐めてんのかコラ。
もう切り終わってんだろうが?どうしてくれんだよ、これ?」

と言いはじめました。
私も頑張って負けずに

「でも、景品表示法違反ですよね?」

などと言い返してたんですが、
業者の人は私を睨みながらズイズイと私の方に近寄って来るし、
大声出されて怖かったので萎縮してしまってか細い声しか出ず、
偉い人にお伺いを立てるような言い方しか出来ませんでした。
ちなみに景品表示法がどんな法律かなんて全く知りません。
なんとなくカッコよさそうな言葉を並べただけです。
2,3分ほど業者に怒鳴られていると、怒鳴り声を聞きつけて

「何?どうしたの?」

と、ようやく旦那が庭に顔を出しました。
ちなみにそのときの旦那ですが、下はスウェット、
上は上半身裸でした。
旦那は一流大卒で至ってお堅い職業なんですが、
腕に仕事で付けた刺し傷があり、また仕事上の必要から、
腕に緋鯉と竜、背中にオジサンの入浴シーンの
入れ墨を入れてます。
怒鳴り声を上げていた業者の人は、
庭に出てきた旦那を見た途端、
急に営業スマイルになり

「どうもお騒がせして申し訳ありません^^
今日は特別にサービスさせて頂きます。
お代は結構ですので^^」

ということを言いました。
そういう訳にもいかないので、2千円払って帰って頂きました。
たまたま旦那がいた日だったから心に余裕があって反論できたけど、
その日、旦那がいなかったら怖くて5万円払っちゃってたと思います。
みなさんも、物干し竿の車上販売にはご注意ください。
ああいう詐欺があるなんて知りませんでした。
すいません。 

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恥ずかしながら、そういう詐欺があることは知りませんでした。
旦那の職業ですが、法律関係です。
職業柄、暴力沙汰を起こすような人に対しても
損害賠償請求などで戦わなくてはならないのですが、
そういう人に法的な請求をすると

「ああん?頃すぞコラ」
「夜道に気を付けろや」 

などと言われることもあるそうです。
その手の人の中には、警察や法律など何とも思ってない人もいるらしく、
口だけではなく実際に犯行に及ぶ人もいます。
刺し傷は、そういう人に付けられたものです。
ところが、そういうマジキティな人も、
白いワイシャツから和風の入れ墨が透けて
見えることに気付くと大抵は急に恫喝を止めるそうで、
家族を守るため、ということで結婚したときに
入れ墨を入れました。
同業者にも、入れ墨を入れている人は時々いるそうです。
でも、そういう犯罪者の中には本当に頭のおかしな人もいるようで、
入れ墨を入れてからも、
仕事で殴られて帰って来たことが何度かあります。
それは私も言ったのですが、
その手の人は入れ墨を入れている面積で
ヤバさを測る傾向があるそうです。 

ですので、ちょっと入れてるだけだと
軽いチンピラ程度に思われてダメなんだそうです。
入れ墨を入れて以降、
旦那は素肌にワイシャツを着ています。

入れ墨の脅しが効かない人に殴られた場合は、
近くの懇意にしている消費者金融業者を呼ぶそうです。
旦那は、入れ墨こそ入れてはいますが、
それ以外は至って真面目なサラリーマン風です。
ですが、消費者金融業者は、360度どこから見ても
真っ当な社会人には見えない風体だそうです。
そういう人がゾロゾロと何人か旦那の事務所に入ってきて、
暴れていた人を取り囲んで

「どうも~。で、いくら用立てましょ?とりあえず○千万持ってきましたけど?」 

とカバンを開けて大量の現金を見せるそうです。
ほぼ全員が、変わったファッションの男の人たちと、
彼らが持ってきた多額の現金を見ると
青ざめて静かになるそうです。
金融業者は

「暴力振るったら慰謝料払うのが筋だよね?
筋を通さない人、僕たちは嫌いだなあ。大丈夫。
お金はいくらでも貸してあげるから」 

というようなことを口々に非常に威勢のいい声で言ったり、
ときには話を聞いてあげて優しい口調で宥めたりなどして、
非常に交渉上手だそうです。

交渉に時間がかかるとき、
ときとして金融業者の人は生命保険の申込書を出して

「じゃあ、この生命保険の申込書にサインしてよ。
あ、受取人は僕たち(金融業者)でね。
サインしてくれたら、先生(旦那のこと)への慰謝料は僕たちが払うし、
保険の掛け金だって僕たちが持ってあげるよ」

と言うこともあるそうです。
ちなみに、ついさっきまで怒鳴り声上げていた金融業者が、
打って変わったようなニコニコ笑顔で勧める
生命保険に加入した人を旦那はまだ見たことがないそうです。 

ですが、怪しげな人たちに突然、
生命保険加入の話を持ちかけられると、
皆さん、一気に慰謝料支払いの方向に気持ちが傾くそうです。
ちょっとやりすぎじゃないかと言ったんですが、
法や警察が抑止力にならない人種には
「こいつに関わるのは
割に合わない」ということを十分理解させないと
ダメなんだと言います。

銭湯やサウナどころか、海に行っても旦那は入れ墨を見せません。
どんなに暑い日でも、旦那は長袖を着て出かけ、
ご近所さんに見せないようにしています。

入れ墨を入れたとき、生涯をこの職業に捧げる覚悟をしたそうです。
転職は全く頭にないと思います。
そんなことしたら、旦那に仕事を依頼する人がいなくなってしまいます。
何より、私と子どもが耐えられません。
うちの庭は、基本外から見えません。
ちなみに、旦那は騒ぎに気付いてもすぐには出てきませんでしたが、
これは2階のカーテンの隙間からからこっそり庭を覗いて
トラブルの相手がご近所さんかどうか確認してたからです。

職業柄、トラブルに巻き込まれても大変冷静です。
私が馬鹿だというのは、その通りだと思います。
物干し竿売りの詐欺が有名だとは知りませんでした。
不快な思いさせてしまってすいません。
交渉ごとや詐欺っぽい話には、圧倒的に私より旦那が強いので、
面倒くさいことは今まで旦那に任せてばっかりでした。 

そういう依存心が、よくなかったんじゃないかと思います。

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