旦那のお気に入りのラーメン屋がある。
チェーン店ではなく、個人がやっている店。
濃いとんこつ味でクセはあるんだけどすごく美味しい。
テレビに出るような有名なお店じゃないけど、
地元の固定客がをがっちり掴んでいるようなそんな店。

で、先週主人とそのラーメン屋に一緒にいったときのこと。
私達夫婦がカウンターに座ったとき、
大学生らしきカップルが入ってきた。
男の子は背が高くて爽やかな感じでかっこよく、
女の子もお洒落で細身で可愛らしいという、
美男美女のカップルだった。

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男の子のほうは常連らしく、慣れた様子で私達の隣に座り、
「○○はあんまりラーメンとか食べないかもしれないけど、
ここのは凄く美味しいから食べさせたかった。
今日はご馳走するから好きなもの頼んで」
って言ってて、女の子のほうは嫌がる様子なんか全くなく、
ニコニコしながら、
「え、ラーメン好きだよ!ご馳走してくれるなんて嬉しいな。何頼もうかな」
って返してて、それがすごくほのぼのしてて凄く雰囲気が良かった。
店員さんも笑顔になってた。

雰囲気が一変したのは、店員さんが注文を取りに言ったとき。
男の子は普通にチャーシュー麺を頼んだんだけど、
続けて女の子が注文したのが
「プレミアム全部のせ大盛りチャーシュー麺(2000円)」だった。
これ、メニュー名見ればわかる通り、すっごく量が多い。
壁に写真だってわかりやすく貼ってある。

とてもこの細い女の子が食べきれるとは思えない。
だから、店員さんも男の子もびっくりして、
「凄く量多いよ?!絶対食べきれないだろ?」
「女性には厳しい量だと思いますよ?」
って言ったんだけど、女の子は、
「これが一番美味しそう。これが食べたい。私はラーメン好きだから食べられる」
って繰返してた。

店員さんはわざわざこのぐらいの大きさですよ、ってどんぶり持ってくるし、
男の子が、ここは味が濃いから、一回普通の食べてみようよ、
それで気に入ったら次回はそれをご馳走する、
って言ったりしたんだけど、女の子は一歩も退かず、
「△△くん何でも好きなもの頼んでいいって言ったのに、
一番高い奴だから駄目っていうの?」
ってぶんむくれ始めた。
男の子もそこで諦めて、「わかった…じゃあそれで」って注文し、
現物が運ばれてきた。
女の子はでっかいどんぶりの前でパシャパシャ写真取った後、
「おいしそー!いただきまーす!」
と笑顔で食べ始めたんだけど、案の定、ほんのちょっと箸をつけただけで
「おなかいっぱーい!ごちそうさま!」
ってどんぶりを押し戻した。

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その瞬間、男の子が財布を出して
5000円札をカウンターに置き、店員さんに向かって
「今日は帰ります。僕も彼女も全部食べられなくてすみません。お釣りはいりません」
って言って、店を出て行ってしまった。それが凄くあっという間で、
彼女も店員さんもポカーン。
少しの間の後、我に返った彼女が何か叫びながら追いかけていき、
店員さんも慌ててお釣り持って追いかけていった。

一連の流れを思わず見届けてしまった私達夫婦は、
ラーメンを啜りつつ、「あの二人は別れちゃうんだろうね」って話してた。

長くなったんだけど、衝撃だったのはこの次の日、
お昼休みに同僚達にこの話をしたときの事。
話をした4人のうち、2人は
「あー別れるだろね、彼女さんはそれはやっちゃったねー」
っていう反応だったんだけど、残り2人に、
「彼女の行動に全く問題はない。むしろ彼氏がおかしい。
 彼女のほうを非難するような言い方をする、『私』さんもおかしい」
っていう反応をされて衝撃だった。

私は、彼氏が気に入って常連になっているお店で、
客観的に見てとても完食できないような注文をして、
やっぱり食べきれずに残す…というのは彼氏にも店にも凄く失礼だ、
と思ったんだけど、
同僚のうちの2人は、
「彼氏がご馳走してくれるというから、
自分が食べたいものを選んだだけ。
そのメニューがたまたま凄く量が多かっただけだろう。
食べきれそうかか食べきれなさそうかは、
店側や彼氏が決めることではない。
それに、お金を払ったものを全部食べようが残そうが
それは失礼には当たらない。
味に文句をつけたわけでもないのだろう。
彼女のどこに非があったのかまったくわからない」
という感想をもったのだそうだ。

言われて見ればそうかもとも思うし、いやいやでも…とも思うし…

この話はただの雑談のうちの一つで、
別にその後何かあったと言うわけでもないんだけど、
今まで5年一緒に同僚達ととても仲良くやってきていたので、
勝手に考え方も同じような人たちだと思いこんでおり、
それが違うとわかったのが衝撃でした。

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