DQNカーの タイヤとフロントガラスを、農作業用のシャベルで 叩き割った田舎の爺ちゃん

ふざけて婆ちゃんを轢きそうになったDQNカーの
タイヤとフロントガラスを、農作業用のシャベルで
叩き割った田舎の爺ちゃんを思い出した。
父方の田舎の家の近くの山にワインディングロードが

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あるんだが、爺ちゃんはその麓にちょっとした
駐車場ぐらいの土地を持っていた。 
 
ところが、そこがワインディングで珍走やってる
「自称・走り屋」のDQN達の溜まり場になってしまった。 
 
ロープで入り口を塞いでもダメで、
騒音やらゴミやらで溜まりかねた爺ちゃん達が、
俺や親父、近所の人と一緒に乗り込んでいったんだが、
連中は出て行くどころか、車のエンジンを空ぶかしして
威嚇してきた。そのうち1台が物凄い音を立てて
婆ちゃんに突っ込み掛けた。 
 
ギリギリで衝突はしなかったが、
婆ちゃんは腰を抜かしてへたり込んでしまった。 
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それを連中はバカ笑いしながら見ていた。 
 
そこで爺ちゃんが完全にブチ切れた。 
自分の軽トラに積んでいた、
趣味の畑で使ってるシャベルを持ち出して、
そのDQNカーのタイヤを突き刺した。
 
バーン!って音がしたかと思ったら、
今度はボンネットに飛び乗ってフロントガラスを突き破った。 
 
そしてDQNの目の前にシャベルを突きつけ
 
「とっとと車から降りろ!でなきゃ今すぐこいつで叩き斬ってやる!!」
 
と宣言。
運転してたDQNは半べそで
 
「ごめんなざい!殺さないで下ざい!お願いじまず!殺ざないで下さい!」
 
と文字通り必死で命乞い。 
助手席に座ってた女は狂ったみたいに泣き叫んでた
(微妙にチビってたっぽい)。 
 
その間、他のDQNは親父や俺、
近所の人が睨みを効かせ…と言いたい所だが、
こっちも連中も、しばらく呆然として動けなかった。
それぐらいあの時の爺ちゃんは迫力があった。 
 
我に返った親父が爺ちゃんに
とりあえずボンネットから降りるように言っても
 
「うるさい!お前は引っ込んでろ!」
 
と全く耳を貸さず、結局近所の人の110番を受けた
パトカーが到着するまでDQNカーの上でシャベルを構えていた。 
 
当然、DQN達と一緒に爺ちゃんも連行されてしまったが、
事件が爺ちゃんの敷地内で起きたことや、
先にDQNの方が明らかに危険な運転で
婆ちゃんに怪我をさせた事もあって、
刑事的には厳重注意で済んだらしい。
 
壊したDQNカーの修理費については
 
「お前(俺のこと)は金の事なんか気にせんでいい」
 
と教えてくれなかった。 
一応、いくらか払うことになったんじゃないかと思うが、
分からない。 
 
ちなみに爺ちゃんは別に元軍人でも何でもない、只の商人。 
戦時中に徴兵検査は受けたものの、体が弱くて合格しなかったらしい。 
 
婆ちゃんを轢きかけた車を運転してた馬鹿は、
もちろんその場で逮捕された。 
たぶん、飲酒運転なんかでひところ有名になった
「危険運転致死傷罪」という奴だと思う。 
 
他の車に乗ってた連中も一緒にまとめて連行された。 
散々デカイ排気音で脅かしてくれたからね。
 
爺ちゃんの土地への侵入は、住居への侵入とは違って
罪がやや軽いらしいが、何という罪なのかはよく分からん。 
 
ちなみに、例のワインディングロードはあれから
暫くして暴走行為ができないように道路に凹凸とか、
中央分離線に小さなブロックみたいなのが埋め込まれた。 
今は「自称・走り屋」は来ていない。 

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